親子問題・親子関係カウンセリング

あなたは「親に愛されている」という実感がありますか?「親は親なりに私を愛している」と頑張って自分を納得させていないでしょうか。

親子問題は解決に目を向けないと、いつまでも心に重くのしかかってしまいます。

目次

親子に問題が生じる理由

親子問題が生じるのは、親の愛情不足が原因です。

親からの愛情を感じられなくなった子供は「なんのために生まれてきたのだろう」と疑問を抱き、次第に愛情を注いでくれない両親に対して八つ当たりするようになります。

側から見ると「八つ当たりされる両親がかわいそう」「親不孝な子供」など、親側に共感する人が多いですが、根源は子供に愛情をしっかり注げていない両親です。

生きていると色んな悩みが発生したり、余裕がなくなったりすることもあるでしょう。

しかし、子供への関心をなくしてはいけません。

親子問題が発展してしまうと、親も子も苦しい時間が続きます。

親子問題が修復できなくなる前に、子供とコミュニケーションをとる時間を作りましょう。

子供は夫婦の不仲を敏感に感じ取る

子供は親のことをしっかりと見て、考えていることを感じ取ることが可能です。親からの愛情が足りないと感じると、子供の行動に悪い変化が起こります。

愛情不足によって子供が起こす行動

  • 親に向かってヒステリーを起こす
  • 親の言うことに反抗する

愛情が足りないと感じる理由は夫婦の不仲や仕事で忙しいなど、子供との時間をとらないことが原因です。

不仲夫婦のよくある状況

  • 顔を合わせる度に夫婦喧嘩をする
  • 仮面夫婦として生活する

夫婦問題を抱えた両親は、自分たちの問題で手いっぱいになり、子供への関心が薄れがちです。親からの関心を失った子供は「何のために生まれてきたのか」と感じるようになり、だんだん人生に閉鎖感を抱き始めます。

夫婦の関係が良好であり、生活と仕事のバランスがとれていれば、子供とのコミュニケーションは十分とれます。子供に寂しい思いをさせないためにも、夫婦問題を抱えている場合は、夫婦でコミュニケーションをとる時間を作って問題解決への道を見つけていきましょう。

子供の反抗期は正常な成長の過程

親子問題で「子供を愛せない」や「育児に自信がない」などの悩みを持っている母親は多いです。反抗期は成長の証拠ですが、子供が反抗期を迎えると子供の言動に親は悩みます。

反抗期の子供に対する親の悩み

  • 子供が何を考えているかわからない
  • 子供が口を聞かない
  • 息子が急に距離を置くようになって口が悪くなった
  • 娘が注意に対して反抗的になった

上記のような反抗期の子供に戸惑ってしまい、悩まれる方が多いです。

しかし、親子関係の悪化を防ぐには、反抗期の接し方こそ注意が必要です。

男女で違う反抗期の態度

男の子の場合、不満を感じると悪口や態度で人と距離を取ろうとすることが多いです。そのため、母親に「クソババア」と言ったり、父親には「うるせえ」などと反抗的な態度をします。

一方、女の子の場合、母親を女同士として対等だという思いが芽生えるため、母親からの注意に反抗的になりやすいです。父親に関しては異性として認識し始めるため、嫌悪感を持ってしまい「下着を一緒に洗って欲しくない」などの要望が出てしまうのです。

男の子でも女の子でも、思春期に親へ反発することで「自立心」が育ちます。大人になる過程としては正常に成長している証でもあります。

反抗期のない子供の危険性

もし子供に反抗期を迎えずに、親に対して従順であれば、家庭で問題を抱えている可能性が高いです。

家庭で問題を抱えている親子関係の例

  • 過保護
  • 過干渉
  • 子供が親に依存している

親が自分の思い通りに育てたいため、子供をコントロールしようと思って子育てをすることが原因です。本来、親は成長に合わせて子供と距離をとらなければいけません。

子供の距離が近いままだと子供の「自立」に影響が出てしまいます。子供の自立ができないままだと「親子依存(共依存)」が形成されてしまう可能性が高くなるため、子供が親から精神的に抜け出すことが難しくなります。

子供と健全な関係を築けない親とは

親に問題があると、子供と健全な関係を築くことが難しいです。

子供と健全な関係を築けない親の例

  • 虐待をしている
  • DVがある
  • アルコール依存をしている
  • うつ病を患っている
  • 人格障害がある
  • 不安症などで精神疾患を患っている

親が上記のような状態だと、親として機能しなくなる可能性が高いです。うまく機能しない家族を「機能不全家族」と呼びます。

「機能不全家族」の環境で育てられた子供は、人格形成に悪影響を及ぼし、人間関係に悩んだり自己表現ができなくなったりするなど、精神的な病気になりやすいです。

子供が成人してから「親の支配」はあり得ない

子供が成人してもなお「精神的支配」を続けているのであれば、子供の人格形成に悪影響が出てしまうため、すぐにやめた方がいいです。

子供が成人してから「精神的支配」をする悪影響の例

  • うつ病になる
  • 引きこもりになってしまう
  • 自分を過小評価してしまう

上記のような症状が出てしまうと、人間関係の構築もうまくできなくなってしまいます。

生まれ育つ環境を他の家庭と比較できないため、親子関係でおかしなところがあったとしても気づかずに大人になる方は多いです。また「家族だから仕方ない」と自分の気持ちを押し殺して、親のわがままを受け入れてしまう子供も多いです。

さらに親子で意見が違った場合、親が子供に自分の言うことを聞くように強要するケースがあり、この状態が続くことでさらに親子関係を悪化させます。

親から子への強要による親子問題の発展

  • 親が子に暴力をふるう
  • 親が子に無視などの心理的DVをする

精神的支配に加えて暴力やDVまで受けるようになると、子供はますます閉鎖的になったり、人間関係の構築が難しくなったりします。

あなたにとっては子供でも、成人になった子供は、もう立派な大人です。

子供の考えや価値観を尊重し、これからの成長を見守ってあげましょう。

理想的な親子関係とは

理想的な親子関係は以下のような関係です。

理想的な親子関係

  • 親が保護者として機能してくれている
  • 親が子供の存在を肯定してくれている
  • 子供の自主性を信じている

上記のように、理想的な親子関係とは、親が子供を見守っている状態を言います。

注意する点として、保護者といっても「完全に全てを管理して保護する」という意味ではありません。「子を守る場面で保護者として責任を果たしてくれる」ということが理想的な親子関係です。

また、子供を肯定するときに条件をつけて肯定してはいけません。

例えば「テストの点がいいときだけ褒めて肯定する」というような肯定をしてしまうと、子供は「テストの点数が悪いと怒られるかもしれない」という恐怖心を覚えてしまいます。

良好な親子関係を築くポイントは、子供を叱るときに人格否定をしないことと、そう思わせないことです。

何が悪かったのか「良くなかった行為」を伝え、人格否定してるわけではないことを伝えていきましょう。

親の否定によって子供の自己肯定感が低くなる

親子で意見が違うからといって、子供を頭ごなしに否定することはやめましょう。否定をすると子供の自己肯定感は低くなります。

意見が食い違う時は大人が子供に寄り添う必要があります。子供の主張を聞き、気持ちを理解してあげることが大切です。

子供の否定を繰り返す家庭は、弱い存在である子供に八つ当たりをしている可能性があります。子供は抵抗できないため、親が八つ当たりをすると黙って受け入れることしかできません。

もし子供の否定を続けて、子供が言うことを聞くようになったと思っているのであれば勘違いです。子供は怒られる恐怖心から、無理に自分を納得させている可能性が高いです。

親だからといって子供を頭ごなしに否定することは避けるようにしましょう。

子供の自立を支援する

親子関係であっても、最終的には「子離れ」をして、子供の自立を支援しなければいけません。幼児の時は保護者として子供と一緒にいなければいけませんが、子供がある一定の年齢に成長すれば心理的な距離をとり、一人で自立できるように子供を支援することが必要です。

親は子供のコーチであり、教育者でもあります。

親が子供の教育に必要な行動

  • 落ち込んでいたら励ます
  • 怠けていたら叱る

上記に関わることで子供の人格形成ができます。

しかし親が仕事で忙しかったり夫婦仲が悪かったりすると、子供に十分なコミュニケーションができなくなり、子供の自立に悪影響を及ぼす可能性が高いです。子供を放置したり、夫婦仲がかなり険悪になったりすると状況を改善することは難しく、機能不全家族になってしまうこともあります。

機能不全家族について詳しく知りたい方はこちら

また、依存症やDVなど、資質が不十分な親に育てられた子供はアダルトチルドレンとなってしまいます。アダルトチルドレンになると、子供は生きづらさを感じながら人生を過ごすことになるので、注意しなければいけません。

アダルトチルドレンについて詳しく知りたい方はこちら

子供を放置せずに、自立を促すことが必要です。また、家族仲を良くするように努めることで「機能不全家族」「アダルトチルドレン」が生じにくくなります。家族仲を良くするようにコミュニケーションをとることが大切です。

親の愛情を感じられる関係か

子供が満足するほど愛情を注ぐと、子供は愛情を感じて精神的に安定します。子供を無理にコントロールしようとしたり、ひどい言葉で傷つけたりしてはいけません。

子供に愛情を注ぐことで起こる良い影響

  • 子供のやりたいことを優先させると自主性が生まれる
  • 肯定をしてあげると自己表現が豊かになる

子供に愛情を注ぐと自主性が生まれて、周りをポジティブにしてくれます。家族全体がポジティブになるので、子供へ愛情を注ぐことはいい影響が及びます。

親だとしてもイライラを子供にぶつけたり、親のコンプレックス解消のために理想の進学や習い事を子供に押し付けたりすることはやめましょう。子供が親の愛情を感じにくくなります。

親のイライラをぶつけたり、理想を押し付ける悪影響

  • 親が自分を愛していないかもと自分の存在に疑問を持つ
  • 自分がやりたいことをやる癖がついて優先順位を決めれなくなる
  • 認められるために親に依存する

親の愛情を感じる関係構築をして、子供の成長にいい影響を与えましょう。親のイライラや理想を押し付ける行為は、子供の自主性や決断力を低下させてしまいます。愛情を感じられるくらいに、子供とコミュニケーションをとる必要があります。

子供が委縮してしまうケース

親が教師や医師、社長など権威性の強い職業だと、子供は萎縮してしまうケースがあります。

子供が親の職業に対して抱えやすい悩み

  • 自分にも親の職業に見合う能力を身につけられるだろうか
  • 親はすごいけど自分は落ちこぼれだ

また、エリートコースを歩んできた親は、子供に対しても高い水準を求めてしまうことが多く、子供にプレッシャーを与えやすいです。

子供が自信をなくしていたり、思い詰める様子があったりする場合は、できないことを指摘するのではなく、できることに目を向けさせてあげましょう。

当セラピーでも、親の権威が強いことが原因で落ち込んでしまった子供を数多く見てきました。両親が医師や社長、サラリーマン、どんな家庭でも悩みを抱えています。自分だけの問題と思わずに、思い悩むことがあれば、お気軽に当セラピーへお越しください。

子供のSOSを見逃さない

仕事がどんなに忙しくても、子供のSOSを見逃さないために、常に気配りや目配りをしてあげましょう。

反抗期の子供には過剰に反応せず、聞き流したり見逃したりして見守ることが必要です。

しかし、反抗期に放任して気配りや目配りまで怠ると、子供のSOSを拾えません。

子供は親を見て育ちます。SOSを訴えてるのに気づかれないで育つと、子供は自分の子供にも同じような子育てをしてしまう可能性が高いです。

子供に寂しい思いをさせないためにも、この先連鎖をさせないためにも、子供のことは常に見守ってあげましょう。

親が子供をいじめる悪影響

親が子供をいじめてしまうと、子供が成人してから相手をされなくなってしまうため、不利益しかありません。将来のためにも、親が子供をいじめることはやめましょう。

子供をいじめることで起こる不利益の例

  • 反抗期で非行に走る
  • 大事な家族の話し合いに参加しない
  • 病気などの重要な説明をする時に連絡が取れない
  • 介護などに非協力

上記のように大事な場面で協力を得られません。コミュニケーションを取れるようにするためにも子供をいじめないようにしましょう。

また、親が子供をいじめるには何か理由があることが多いです。

子供をいじめる理由

  • 他の家庭の子供と比較して、自分の子供が劣ってしまうと感じる
  • 他の家庭で努力している子供を知って、自分の子供は怠けていると感じる
  • 夫婦が不仲で、ストレス発散に子供をいじめる

他の家庭の子供と自分の子供を比較することはやめましょう。他の家庭を軸にするのではなく、自分の家庭の方針を軸にして、子供自身の努力を肯定してあげることが大切です。

もし子供をいじめる原因が夫婦問題で、解決することが難しければ、当セラピーの夫婦カウンセリングをご利用ください。早期に夫婦仲を改善することでお子さんへのいじめを防止します。

親に依存する子、子に依存する親の特徴

親に依存する子供の特徴は以下の通りです。

親に依存する子供の特徴

  • 過保護に育てられた
  • 親の方針に逆らえない状況だった
  • 進路などを決めるときに親が過干渉に関わった

上記のように育てられてしまうと子供は親に依存してしまいます。

子供がある程度成長したら、親であっても一定の心理的な距離を子供ととるべきです。親子で仲がいいことは理想的ですが、子供の自立を促すことも必要です。

子供は自立しないと、いつまでも自分の力で人間関係をきちんと構築できなくなります。

一方で、子供に依存する親の特徴は以下の通りです。

子供に依存する親の特徴

  • 「私がいないと何もできない子」と思って子供に接する
  • 自分の理想を押し付けて、自分の意のままに子供を操ろうとする
  • 子供をストレスのはけ口にしている

上記のような子育てをすると、親は子供に依存しやすくなります。

親が子供を意のままに操ろうとしていたり、ストレスのはけ口にしたりしていると子供は自主性を失います。自主性がないと子供一人で行動できなくなり、親と子がお互いに依存する負のスパイラルが出来上がってしまうケースが多いです。

子供が助けて欲しい時は助けてあげるべきですが、親子で依存しないように注意しましょう。子供が成長したら自立を促し、自発的な行動をサポートしてあげましょう。

親子関係で悩んでいるのであれば、一度カウンセリングを受けることをお勧めします。自分の心の奥にある悩みをカウンセリングを通して整理しましょう。

母親から苛立ちをぶつけられてきたケースの紹介

親子関係で問題が起きるとどんな影響があるのか、母親から苛立ちをぶつけられ続けたUさんのケースを紹介します。

Uさんは母親との関係で悩んでいました。小さい頃から母親から傷つく言葉を言い続けられ、Uさんが社会人の頃は人の顔色を伺ってばかりで、人の目をひどく気にするようになったそう。

幼少期から自分の感情を抑圧し、我慢し続けたことから、人と関わることに対して常に不安と緊張を抱えるようになったのです。

Uさんの悩み

  • 自分を出せない
  • 人が怖い
  • 対人関係に不安や緊張を持ってしまう
  • 感情のコントロールができない

上記の悩みを解決したいと願い、当セラピーのカウンセリングを受けられました。

Uさんに心理テスト・カウンセリングで悩みを聞いた後、問題点を整理して心理療法を行いました。

Uさんは幼少期の頃から受け続けていた母親への不満やトラウマを認識し、母親についてもう一度考える必要があります。心理療法では、母親の存在を「今の自分」がどう考えるかを問いかけていただきました。心理療法を続けると母親に対する考え方に変化が現れ、人間関係の悩みも軽くなりました。

今では、Uさんの「人に翻弄されることなく、自分らしく人生を歩きたい」という願い通りになり、人と出会うことに喜びを感じています。母親に対しても極度に臆することはなくなり、意見を言えるようになったそうです。

また母親は当時、夫との関係がよくなかったため苛立ちを娘にぶつけていたようでした。当時の様子を反省して、母親がUさんに謝罪したことで、良好な関係に修復されています。

親子関係への改善に向けて

親子の関係を改善するためには、最初に親自身の考え方を変えることです。

子供は親の価値観や考え方に影響を受けて育ちます。親自身の考え方に影響を受けたり、親と考え方が似たりします。親の考え方が変われば、子供も影響を受けてコミュニケーションを取ることが可能です。

親子の会話が無くなっていて悩んでいるのであれば、まずは自分から子供と話してみてください。親が話そうとしていることが伝われば、子供の変化に期待ができます。

親子の改善ができないまま大人になった方は、自分の子供に同じことを繰り返さないように注意してください。親の影響というのは大きいので、自分の子育てにまで影響している可能性が高いです。ご自身の考え方で子育てができるように努力しましょう。

もし、解決が難しいようであれば聖心こころセラピーにお越しください。親子問題の解決方法を提案し、バランスの良い親子関係を築いていけるようお手伝いします。

大阪で親子問題の相談やカウンセリングを受けたい方は聖心こころセラピーへお越しください。親子問題に精通するカウンセラーが解決へと導きます。お気軽にカウンセリングのお申し込みをしてください。

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