【カウンセリング事例】対人緊張
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事例
カウンセラー
大学生のA子さんは、人前で話をすることが怖く、最近は人と接することも怖いため引きこもり気味とのことで相談にみえました。
A子さんは教育熱心な親に育てられ、とても優秀な成績だった一方で、成績が下がることへの恐怖や親を落胆させることにひどく怯えていたと言います。
親に言われた通り過ごしていればよかった反面、自分の意思が乏しく、大学生になるとワークや実習などが増えることから生きにくさを強く感じていたのではないかと思います。
将来社会に出た時にはさらに生きづらさを感じる場面が多くなることが予想され、早急な改善が必要でした。行動する前から失敗するのではないか、何か言われるのではないかと予期不安が高まっていたA子さんですが、親の敷いたレールではなく自分の人生は自分で決めていくこと、誰にでも失敗はつきものであり柔軟な考え方や幸せな人生への道のりはそれほど難しいものではないことを伝えました。
漠然とした不安を明確にし、具体的な対策を考えることで人前でも笑顔も見せながら話せるまでになりました。緊張・対人緊張は、失敗や怒られることへの恐れから考え方が凝り固まり、人とのコミュニケーションに不都合を来します。改善には、何が緊張を引き起こしているのか俯瞰的に考え、対処していくことが必要となります。